クレジット・スプレッド(Credit Spread)

企業の信用力の差による利回りの差のことをいいます。

債券投資などにおいて、信用力(信用格付)の異なる発行体の債券の利率に差ができるがこの差がクレジットスプレッドとなります。利回りからデフォルト率を引く事で計算できます。

(例)利回り20%の債券があり、この会社のデフォルトが10%だとします。仮に100万円を投資した場合、1年後には120万円となります。これにデフォルトを加味すると以下のようになります。

 120万円(償還時)×0.9+0万円(デフォルト時)×0.1=108万円(利回り8%)

つまり、デフォルトが0%の発行体と比較した場合のクレジットスプレッドは20%-8%=12%と計算することができます。ただし、実際にはこの債券から得られる収益が20万円か100万円(元本)を損するかという二者択一に迫られます。10%のデフォルトでリスクを犯すことができれば、利回り20%というハイリターンを望むことができます。逆にリスクを望まないのであれば、デフォルトが0%の利回り8%というリターンの少ない運用をするしかありません。

クレジットクランチ

金融システムが麻痺して危機的な状態となることです。

クレジットクランチが生じると金融機関が貸し渋りをするため、事業会社が採算以上の高金利を支払っても資金調達が困難になります。経済活動が全体的に沈滞化し、さらなる信用不安を招くという悪循環が生じます。

1997年以降の日本で起こったクレジットクランチはバブル崩壊後の経済の深刻な後退によって金融機関の総資産が減少し自己資本率が低下したため、金融機関はBIS(国際決済銀行)に定められた自己資本比率を維持するための是正措置をとったことが背景にあるといわれています。

グリーンメール(Green Mail)

経営陣を脅すことによって自社株式を高く買い取らせる行為をいいます。

これを行う者をグリーンメーラーといいます。
標的にした企業または、関連企業などに高値で買い取らせることを目的にして、企業の株式を買い集めます。ドル紙幣を意味する「グリーンバック」と、恐喝を意味する「ブラックメール」を掛け合わせた造語です。
市場で特定企業の株式を敵対的に買い集め、プレミアムを乗せたり株価を吊り上げたりし、その発行会社や経営陣または親会社などに買取を求めるという敵対的買収や投資手法の一つです。
敵対的買収をするために企業に公開買い付けをかけ、企業側に防衛策をとられ買収側が断念し、結果的にグリーンメールになるケースや買収の意図は無く、初めから投資目的のグリーンメールを狙って行われるケースがあります。

グリーンシューオプション(Green Shoe Option)

オーバーアロットメントにより主幹事証券会社が投資家に販売した株券を借入先へ返却するに当たっての株券の調達方法の1つです。

販売後の市場価格が募集価格よりも高く推移している場合、主幹事証券会社は市場で株券を調達すると割高になってしまいますので、そのような場合、募集価格で株券を調達できるコールオプションを権利行使し、募集価格で株券を調達した上で借入先の株主に株券を返却することとなりますが、この募集価格で株券を調達できるコールオプションのことをグリーンシューオプションと言います。

グリーンシート(Green Sheet)

未公開企業の株式を売買するために創設された市場のことです。

日本証券業協会が1997年7月に開設した市場で、もとは証券取引法上の株式市場ではありませんでした。2005年4月に「取扱有価証券」として同法上に規定され、多くの証券会社が参加できる体制が整えられました。非上場企業への資金調達を円滑にすること、また投資家の換金の場を確保することを目的とし、株主・投資家が企業の成長を応援するために公募増資に参加しやすい制度となっています。
以下のの4つに区分されています。
・エマージング(成長性を有する企業が発行する株式等)
・フェニックス(上場廃止または登録取り消しとなった銘柄で流通性を確保すべきと判断された株券等)
・投信・SPC(会社型投信の投資証券およびのSPCの優先出資証券)
・オーディナリー(上記に該当しない企業が発行する株式等)

グランビルの法則(Granville's law)

株取引や為替取引でのテクニカル分析の1つです。

ウォール街の株式コンサルタントであるジョセフ・グランビル氏が提唱した相場の価格チャートと移動平均線の位置関係を見て買いシグナルと売りシグナルを見極めるという法則です。

グランビルの法則では、買いシグナルと売りシグナルがそれぞれ4つあります。

【買いシグナル】
@移動平均線が下落後、横ばいもしくは上昇しつつある局面で価格が移動平均線を上に抜けた時。
A移動平均線が上昇傾向にある時に価格が移動平均線を下回った時。
B移動平均線が上昇中に価格が下がってきたが、移動平均線と交差せずに再び上昇に転じた時。
C価格が移動平均線より下に激しく下がった時。

【売りシグナル】
@移動平均線が上昇後、横ばいもしくは下降しつつある局面で価格が移動平均線を下に抜けた時。
A移動平均線が下降傾向にある時に価格が移動平均線を上回った時。
B移動平均線が下降中に価格が下がってきたが、移動平均線と交差せずに再び下降に転じた時。
C価格が移動平均線より上に激しく上がった時。

クラウンジュエル(Crown Jewel)

敵対的TOBに対抗する防衛策の1つです。

被買収企業にとって最も魅力的な資産や事業部門、子会社などを第三者に譲渡したり分社化することによって、自社の企業価値を下げて買収の意欲を削ぐ方法です。王冠から宝石を外すことで王冠の価値を下げるというのが名称の由来と言われています。ただし、この決定は株主の価値を毀損しかねないため、取締役の忠実義務違反となる可能性もはらんでいます。

クオンツ(Quants)

高度な数学的手法を使って、市場を分析したり、投資戦略や金融商品を考案・開発する専門家のことです。

たとえば日経225に連動するポートフォリオを20銘柄で作成するために、過去のさまざまな銘柄の動きを分析し、業種分散なども考慮した上でもっともブレの少ない銘柄の組み合わせを選ぶなど、人間の判断ではなく数理的なアプローチによって分析・判断を行います。
クオンツに基づいて銘柄を選定したり運用を決定していく運用を「クオンツ運用」といい、株価に対して影響を与えるパラメータとそれぞれのパラメータがもつ株価への感応度を設定し、今後値上がりしそうな銘柄を選定していく手法です。
具体的には、株価の変動要素となりうる項目を10〜20項目程度設定し、それらの項目ごとの変動幅に応じて、過去の実際の株価がどのように変動しているかやそれぞれの要素の貢献度はどの程度かを多変量解析によって求めるという手法です。